フッ素コーティングは一つで電子部品の撥水剤と撥油剤の役目を担える
フッ素コーティング加工が製品の性能を改善したり、品質維持のために大きな役割を果たしている例は沢山あります。身近な例を考えてみると、各種電子製品の部品なども、フッ素コーティング加工を施すことによって、性能や品質の維持改善を実現できています。それというのも、電子部品の多くのものは、水による錆び付きや油による汚れに弱く、こうしたものの存在によって故障したり性能が劣化する場合が多々あるためです。電子部品をフッ素コーティング剤でカバーすることによって、部品表面の性質が変化し、水分や油分を表面で弾いて、その影響を受けなくなります。こうした性質を、それぞれ撥水性、撥油性と呼びます。つまり、フッ素コーティングは、一種類の表面加工方法であるにも関わらず、撥水剤ならびに撥油剤を同時に使用して加工したのと同じ成果を実現できるのです。撥水剤の役割は、製品表面で水を弾くことですが、より小さな水滴からなる湿気を防げる防湿効果も、金属部品の保護のためには重要です。このような防湿効果もまた、撥水剤としての効果同様、フッ素コーティングという加工技術によってもたらされており、それによって電子部品の品質の劣化、性能の低下を防いでいるのです。